オンラインでのビジネスワークフロー①
プロセスコンサルタントのYoshiyaです。
以前グループディスカッションの進め方としてポストイットを活用し、まずは各個人の意見を引き出し出し議論を進めていくブログ記事を掲載しました。オンライン上の活動は言葉のニュアンスが伝わりにくいため情報の伝達には工夫が必要です。
ディスカッションからタスク管理への流れ
今回はそのディスカッションから物事を進めていくプロセスについて紹介していきます。実際に弊社で実施している作業プロセスとなります。何かの検討をした後や議事を作成した後の処理に受け皿が無いと情報が散在したりまた探さなくてはならない状況になってしまいます。
弊社は現在メンバー全員がオンラインで作業を行っています。まとまった情報を書き留める前の、スタッフ・関係者間のやり取りも重要です。
この図は、概念的なものやゴールのわからないものから個別タスクに進むためのフローです。いきなりタスク化することはありません。一旦少なくともZOOMとMiroで状況の確認や概念的な部分の整理を行います。特にMiroは0から1に情報をまとめていく段階で重宝します。*Teamsを利用している場合は、TeamsとMicrosoft Whiteboardの組み合わせになります。
図の中で、epic(エピック)/story(ストーリー)とありますが、まずは実現する必要がある目的部分(要件)の確定をし、taskを作成し作業をしていきます。よくタスク管理と言いますが、タスク管理の前にepicの抽出と管理が重要です。
* epicとは、顧客やエンドユーザーのニーズ/リクエストに基づいて特定のタスク に細分化できるまとまった作業を指します。
アジャイルエピック: 定義、例、テンプレート
https://www.atlassian.com/ja/agile/project-management/epics
難しい問題は特に口頭だけで物事を決めることは視野を狭くしたり、声の強い人の意見が話題の中心になったりとバイアスがかかるためMiro等のポストイット系のツールを利用することと一旦参加者の意見をニュートラルに情報を参照することを推奨します。
各ツールの利用シーン
- テキストコミュニケーションのためのSlack
人と人をつなぐだけでなく、システムの更新情報やステータスを受付けます。
JiraやConfluenceの作業結果等がSlackへ自動連係されます。ちなみに、Miroを使いだしてSlackの細かいテキストのやりとりは削減しました。 - オンライン上の言語コミュニケーションを支えるZOOM
ZOOMはほぼ1日メンバー全員と接続をしています。
個人で作業する場合は接続していないこともありますが、常時接続することで即座に疑問を解決したりと即応性に優れています。特に作業状況を監視するための目的ではありません。
- 不確実な情報をまとめるためのMiro
https://miro.grsm.io/innoov
Miroはポストイットのような使い方で情報の整理が進みます。
ポストイット機能に加え、画像等も貼り付けできるためデザインの検討等にも活用できます。ワークショップで重宝するタイマー機能や投票機能も有料版にて利用できます。また、Jiraと連動できるため決まったことをチケット化することできます。弊社では、テーマ別にボードを作成し常に追加情報を書き足せるようにしています。書き足した情報はSlackに連携されます。そのため、Slackに断片的な情報を書くことが無くなり、Miro側に情報が集約されていくこととなりました。
ちなみに別の活用例として、弊社ではオンラインセミナー等のボードにも活用しています。
https://miro.com/app/board/o9J_kuGWFZw=/
- 決定事項や会議の記録等に利用するConfluence
Confluenceには作業のマニュアルやルール等を掲載して共有しています。ConfluenceとJiraの連携が議事録作成や情報参照の手間を削減します。Confluence上でJiraのステータスを参照できるため、前回の議事録で作業タスクになっているもののステータスをリアルタイムに表示することが可能です。
- 課題管理のためのJira Software
Jiraは課題管理のためのツールですが、タスクの管理だけでなく目的の管理も可能です。複数ある達成事項についても進捗を確認し、さらにその達成事項について詳細タスク(Subtask)を個別でトラッキングすることも可能です。
- 全体スケジュールを管理すためのAdvanced Roadmaps
Jira Software にて利用できます。
https://www.atlassian.com/ja/software/jira/features/roadmaps
組織向けはpremium/チーム向けはstandardで利用できます。
プロジェクトを複数横断的に管理するには、組織向けのロードマップを利用します。Jiraのチケットをチャートのように表現できます。wbsガントチャートのように表現されます。
この他にも、HubspotやDocusign等営業系のツールとも連携しています。
弊社では、アトラシアン製品を中心としたスマートなビジネスワークフローだけでなく、アトラシアン製品と連携するSlackやZOOM・Miroを含めたアドバイスも行っています。
社内のリモートワーク定着と生産性向上のために各シーン毎に最適なツールの利用を推奨しています。
追記になりますがブレストでもっとも大切なことは、「yes , and」思考法です。
yes and思考法とは、その名の通り、誰かが言ったことを、yes, and...で受けて考えを発展させていく仕組みです。yes andがないと、コミュニケーションが停滞し、活発な意見が出づらくなるのです。
yes and思考法 は、コミュニケーションのスタイルでもあります。とにかく相手の言ったことを一旦受け止めて、そこから話を発展させていくことで、より発展的な議論ができるというものです。
yes and思考法は、思考法と名の付く通り、考え方でもあります。コミュニケーション力は、コミュ力、つまり”力”というぐらいですから、鍛えることができます。
ビジネスのディスカッションにおいては、アサーティブであることが何より大切になってきます。
相互に承認的であり、お互いに認め合うことが何より大事なのです。
ビジネスでは否定しあっていては成立しません。
yes and思考法は、相手を一旦受け止めることです。
この受け止めが大切なのですが、その次のandはさらに大切です。
日本人のコミュニケーションスタイルとして、「yes, but」が非常に多いとされます。
「お昼はかつ丼にしない?」
「いいね、でもダイエット中だからそばがいいな(yes, but)」
上記の会話は、相手の言ったことに対して「いいね」で受けていますが、結局相手を否定して自分の主張をしています。これは完全にyes, butであり、yes ,andではないですよね。
日本人独特のコミュニケーションを卒業し、グローバルにyes, andといきましょう!
情報共有や課題管理について不明な点・ご相談等あればご相談ください。