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システム導入の前に行うこと - チームでの振り返り

こんにちは プロセスコンサルタントのYoshiyaです。

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できることと、やりにくいことと

社内の情報連携等がうまくいっていないと考えるマネジメントやIT部門は一度複数の部門で、現状の業務について”出来ていること”と”やりにくい”ことをグループで振り返りのワークショップを実施することを推奨します。

情報連携上手くいかない理由は様々な条件が重なりその状況が表現されています。 システムを入れ替えて改善できる部分もあるでしょうが、 その前に情報伝達の意義や目的を理解してもらうことが必要です。作業の重要度が分からないとツールの理解を上げたり、作業で集中できない状態となります。

そこで、現状把握のため、ワークショップによりボトルネックとなっている部分についてチーム単位で確認を実施します。
各部署の問題の傾向をとらえることができます。 ワークショップで重要なことの一つとして、必ず現状の運用について”ポジティブな部分”と”改善が必要な部分”の両方を複数枚各人にポストイット等で記入してもらいます。 それは必ず各個人に意見を必ず書いてもらうことでワークショップにコミットしてもらうためです。*ポストイットを出したがらない人は、会社やその組織に対して不信感を持っている傾向があります。

最終的に手段としてシステムの入れ替えになるのか、改修となるのか等は効果の問題もありますが、何かしらの改善案に繋がるヒントをチーム(現場)はもっています。

まずは各チームとのワークショップによって問題点の傾向をとらえることで社内の問題点の傾向から広くシステム変更をかけることで多くの改善を取り込めることになります。

まずはチームでの振り返りを試してみてください。

システム導入の前にすべきこと【コストパフォーマンス評価】

 

導入の前に行うのはコストパフォーマンス(コスパ)の加減を知ることです。といっても、3人月の工数をカットするのに、5億円のシステムは導入できないということは誰でもわかりますよね。そのコスパが意外とみえなくなり、導入することが目的となっていることがしばしばあります。

 

また、システムを大がかりに導入する前に、何らかの業務改善ツール、およびExcelPythonでの業務効率プログラミングで解決できないか、考えることも大事です。もしかしたら、手作業で入力しているあの業務は、プログラミングで解決できるかもしれません。といいますか、大抵の場合は解決できます。

 

3人月の工数をカットするために、1万円払ってフリーランスプログラマの方に、業務改善のヒアリングをしてもらって、プログラムを組んでもらうこともできます。

 

システム導入の前にすべきこと【見える化】

 

さらに、見える化も大切です。BEP(損益分岐点)が見えていないと、システムを導入した意味がなくなってしまいます。コスパの評価のためにはBEPがちゃんと見える化されていることが大切です。

 

システムのパフォーマンスは数字ではかるのです。その数字をちゃんと出せて、評価の軸に乗せられる人が、システム導入の責任者になるべきで、ふんわりとした感情で仕事をする方は、システム導入を任せるべきではありません。どちらがよいというわけではなく、向き不向きの問題です。

 

パッケージに業務をあわせるか、業務にパッケージを合わせるか

 

さらに、コストの問題は大きく、パッケージを買ってきて、業務に自分たちがあわせるか、それともシステムを自分たち用にカスタマイズしてもらうかでも大きく違いが出ます。日常の使いやすさは何より大切ですが、コストの問題も見逃せません。

 

当然ながら、パッケージを買ってくることは、業務をパッケージに合わせることとなります。よって、安くはあがりますが、仕事の手順を変えるなどの業務の変化が必要になりますので、古参の社員さんから嫌がられるなどの反発も予想されます。

 

それならば、会社の仕様にシステムを合わせることとなりますが、カスタマイズをするとなると膨大な予算がかかります。“吊るし“の服は既製品で安いけど、オーダーメイドしたら高くなり、一度注文したらキャンセルもきかず、非常にお金がかかるのと同じですね。

 

そこは、システム導入によって得られる成果と、コストを厳密に比較していく必要があります。パッケージのシステムは便利さをもたらすだけでなく、業務効率化のためつまりコストカットの側面があります。そこを厳密にはかっていく必要があるのです。

 

ユーザビリティ(使いやすさ)をどこまで求めるか

 

さらに、システムを導入する場合、大抵のケースで使うのは一般社員や派遣社員の方です。言い方を変えると、人件費が低めの人たちが使います。それでも、システムを導入することで、便利に快適に仕事し、非生産的だった仕事を変えていけます。

 

また、サクサクと動き、使いやすいこと。それをユーザビリティと呼びますが、そのユーザビリティをどこまで求めるかという問題があります。

 

システムと言いますかアプリの話ですが、フリマアプリでナンバーワンの『メルカリ』は、最初フリマアプリを立ち上げる際、このユーザビリティに徹底的にこだわったといいます。

とくに創業者がこだわりをみせたのが出品ボタンの位置で、何度もテストしてやり直し、理想の出品ボタンの位置と大きさを追求したのです。

 

メルカリは、その徹底した使いやすさでヒットしました。それまでヤフオクがスマホ化に遅れを取り、王者の位置にあぐらをかいていたのを見逃さなかったのです。

 

社内のシステムもそこまで開発すれば、ものすごい業務効率化になることでしょう。しかし、コストの問題がありますし、スクラッチでそうしたユーザビリティを追い求めると、開発時間も無限に延びていきます。どこまで追い求めるかは経営判断に近く、高い視座からの意見が求められます。

 

まとめ

 

システム導入の前に行うべきことをまとめました。

システム導入は、システム屋さんとの連携の前に、社内でのチームワークが何より重要です。しっかりと話し合って、現状を理解した人を集めましょう。課題の洗い出し、タスクの整理、問題の指摘を忖度なく、きちんとできる人がシステムを導入するのにふさわしい人です。

 

また、コンピュータに詳しい人はコミュニケーション力が逆相関していることもままありますが、それでもアドバイザーとして上手に持ち上げつつ、知見を借りるのがいいでしょう。あまりにシステム屋さんが専門的すぎると、法外な見積もりが通ってしまうことがあります。ようするに、口がうまい人が営業についたら、ぼったくられてしまうのです。

 

それを避けるために、適正価格とはなにで、自社のシステム導入にはどの程度のお金が出せるのか、しっかり見分けがつくことも大切です。