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どこでも働けるを従業員の1つの選択肢にするためには

沖縄でワーケーションをしていたとき、「リモートで働きたいものの、できない環境にいる」という相談やお話をたくさん聞きました。私の中ではリモートが当たり前になっていたので、こんなにもリモートワークをしたい人がたくさんいたのかと驚きの連続です。リモートをするために転職を考えているという方も、ちらほらいました。

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本ブログでは今まであまり発信してこなかったINNOOVの社内ルールや制度について書きます。PCとWifiがあればリモートできる、というわけではないことが伝わればいいなと思います。

「うちの会社ももっと新しい働き方へとシフトしたい」とお考えの方々のご参考になれば幸いです。

 

目次

  1. すっきりした仕組みを「会社で」構築する

  2. 生活に働き方を馴染ませる

  3. 思考力を鍛える3つのクレド

 

 

すっきりした仕組みを「会社で」構築する

どんな製品を選ぶべきか?

綺麗に片付いた部屋で仕事をするといつもより集中でき、捗ると思います。それはオンライン上でも同じです。

なぜリモートでも業務が成り立つのか?沖縄の地元の方と話すとここに疑問を抱いている人が非常に多かったので、そこから説明します。

リモート勤務が成り立つ上で欠かせないのは、社内業務管理のためのクラウド製品です。まず、クラウド製品であれば社内ネットワークに接続する必要がないため、オフィス以外でも仕事をすることができます。契約等の書類は電子署名ツールDocusign、出勤退勤はFreeeでスマホから入力ができるため、基本的に出社しなければならない場面はほぼません。

今ではクラウド製品を導入している企業は増えましたが、その大半は部署や個人単位で製品を利用しています。それぞれが好きなツールを使うと組織内での情報連携が難しく、管理層の手間が増えてしまいます。

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これを解消するには、なるべく組織で同じ製品を使う、または製品同士の連携を考えて選定することが必要です。連絡の手間を減らし、本当に必要なディスカッション、また関係構築やアイデア共有のための雑談に時間を費やしましょう。

弊社が社内で使用しているクラウド製品の選定基準は、グローバル規模でシェアのある製品かどうかです。万が一何かあったときでも、世界中のサポートセンターからすぐに対応してもらえる、英語で検索できるため多くのベストプラクティスを知ることができることがメリットとして挙げられます。

また、アトラシアン製品であれば、Atlassian Statusという各製品のステータスが一覧でわかるサイトで製品の不具合情報などをリアルタイムで確認することができます。今どんなインシデントが起こっているか、また着手の進捗状況などを確認するのにとても便利です。

無駄のないやり取りを実現するためには?

次に、リモートでも実現可能な社内コミュニケーションの工夫です。良い製品を使っていても、管理コストが大きくては意味がありません。無駄を極力省くために弊社では以下のようなグラウンドルールを設けています。もちろん外部とのやり取りでは実現できない場合もあるためマストではないですが、社内で完結することであればこれは大体の場合適用されます。

  • ファイルをなるべく作らない

    変更管理は情報の検索とミスが多発するため、リアルタイムで更新されるツールを使う。ドキュメントの場合はConfluenceに、その他ファイルの場合はGoogle Workspaceに置き
    リンクで共有する。

  • 日程調整のやり取りで時間を使わない

    Googleカレンダーに対応不可の時間も含め、自分の予定を全て入れる。Googleカレンダーと連携されているHubSpotの会議予約リンクを相手に渡し、そこから予約をしてもらい、自動的にZoomリンクを発行。>> もっと詳しく

  • 業務に関するメモはなるべく個人のローカルに置かない

    他の人が関わっている場合、誰もがいつでもアクセスできる場所に情報を置く。誰かがいないと成り立たない属人化の状態は見つけ次第、潰していく。(閲覧制限などは適宜設定)

  • メールはなるべく使わない 

    会話の履歴を遡ったり送信する相手をその都度確認したりする時間を削る。チャットであれば会話テーマごとに分かれているため、探しやすい。雑多なアイデア出しはMiro、進捗確認はJira Softwareで管理、その通知をSlack。外部とのやり取りも回数を重ねてきたらSlackに徐々に移行。

    etc…

     

最小限の管理を徹底しているために無駄なやり取りをせず働くことに集中できる環境がある、だからリモートが実現できるのだと思います。

これらが組織に具体的にどう影響するかというと、アシスタントのポジションがほぼ必要なくなります。例えばよく若手が担当することの多い、日程調整やファイルのアップロード等がなくなります。その分、実務に近いものをアサインすることができるため、アシスタントがもっと上の階層の仕事をするようになります。単純作業よりも実務で頭を使うことの方が本人にとっても成長にもつながりますね。

ちなみに弊社には携帯電話の料金を会社が負担する手当があります。これはなぜかというと、wifiを設置している場所でも混雑していてなかなか繋がらなかったり、突然使えなくなったりすることがあるからです。wifiを探しているその時間こそが勿体無い。どこからでも携帯からデザリングをしてすぐに仕事に取り掛かれるよう、このようになりました。

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情報の行き来をミニマルに軽くすること、個人でなく会社単位で仕組み化することで、リモート環境構築の実現に近づくと思います。

 

 

生活に働き方を馴染ませる

一時期、祖母の家からリモートワークをしていた時期が半年くらいありました。

私以外の家族は皆お店や病院など現地で仕事をしなければならない職種だったので、祖母の面倒を見ることのできる人が他にいなく、唯一リモートワークができるわたしが自らケアすることを引き受けました。私が来ることで祖母がとても喜んでいたのも、理由の1つでした。

実際に始業前から終業の時間までずっと祖母の家にいて、薬はちゃんと飲んだか、体調は変わりないかなど、こまめにケアしに行く必要がありました。すぐ治るものではなく、長期休暇をもらってかかりきりで面倒をみるものでもなかったので、こうならざるを得なかったのです。「薬を飲んでも効かない」「お腹が痛い」など仕事の最中も何度も席を外しては戻るということを繰り返していました。

文字通り、介護をしながら働くことができたのはこの会社だからできたことだと思っています。ちなみに、今では祖母も元気になりました。

 

 

思考力を鍛える3つのクレド

柔軟な働き方が認められている背景には、会社創業時から自然と築かれてきた学びに対する考えがあります。創業当初はIT塾を目指していたこともあり、従業員が継続的に学びスキルアップをしていくためにはどんな仕組みをつくれば良いのかに関してみんなで悩んできました。でも教育の壁にぶち当たる回数を重ねるにつれて、会社が大切にしていることが徐々にクリアになった面もあります。

先日、社長が以下3つの指針をクレドとして表現しました。

  • 3 fields…3つの専門領域と技術を身につける

  • 3 options…固執せず3つの考えを持つ

  • 3 steps back…3歩下がって物事を見る

 

3 fieldsとは、専門分野を複数持つことです。同じマーケットにいる企業や人との差別化するため、3つ以上の組み合わせで勝負することを目指します。

3 optionsでは、常に3つの選択肢を持つことを大事にしています。リスク回避の意味も込め、たくさんの選択肢を用意しておくことです。

3 steps backは、3歩下がって物事を見ることです。狭い視野でばかり考えていると、似通ったアイデアしか出てきません。時には俯瞰して、または一回寝かせてまた数日後に考えるでもいい。効率となるとスピードを求めがちですが、急がずにゆっくり考えることも必要という考えです。

 

これら全てに共通しているのは、広い視野で思考することです。リモートワークやワーケーションは正に視野を広げる活動の1つ。新しい環境に行き、そこで仕事をする、或いは暮らす。INNOOVの働き方にこのクレドの考え方は上手く反映されているなと思います。

またもう一つ会社で大切にしていることとして、アジャイルの考え方があります。弊社がメインで取り扱っているアトラシアン製品や、パートナーであるSAFe®︎はまさにアジャイルの思想を基盤としているため、アジャイルに関しては入社時のオンボーディングに組み込まれています。皆がなんとなく馴染みのある概念として、今では会社のメンバー全員に根付いています。

この考え方も働き方に深く関係しているので、「アジャイルってなに?」と気になる方は以下をご覧ください。

 

 

最後に

「会社員は自由な働き方ができない」「会社員には絶対になりたくない」とよく聞きます。確かにほとんどの会社にはまだ柔軟な働き方ができる制度は充分に整っていません。でもここINNOOVではそのような会社員の概念を覆す、まさに未来の働き方を実現しようとしています。

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