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「これが未来」:あるサービスコンサルタント会社がJira+Tempoを使って成長した理由とは

※本ブログはTempo「This is the future: how one services consultancy uses Jira+Tempo to power its growth」を翻訳したものです。内容に相違がある場合は、原文を優先とします。

 

適切なソフトウェアは、ゲームチェンジャーになれます。今回は、NXI社がJira及び、TempoアプリのTimesheetsとStructureを使用してどのように円滑に作業を遂行しているのかを紹介します。

NXIとは?

業界:ITサービス及びコンサルティング
所在地:ハンブルク(ドイツ)
創業:2017
対応業務:デジタルトランスフォーメーション・ERPコンサルティング・CRMコンサルティング・ECサービス・Webコンサルティング・App開発

 

多くの組織がそうであるように、ITインテグレーターであるNXI社もよりたくさんの顧客を獲得し、ビジネスを成長させたいと考えています。しかし、多くの資金を投入しての成長促進ではなく、NXIはテクノロジーツールを賢く使用した規模の拡大を行うことに重点を置いています。

実際に、ハンブルクに本社を置くNXI社の創業者兼CEOのヴァディム・ルサコフ氏は、「ベンチャーキャピタルから資金調達を行い能力を高めるのではなく、ソフトウェアで課題を解決すべき」と述べています。

では本来、適切な製品セットには必要なものが揃っているはずなのに、資金調達にこだわる理由は何なのでしょうか?サービス会社としてNXI社は、いくつかの重要なアクティビティを最適化する必要があると示しています。

  • 請求可能時間(実稼働時間)のトラッキング

  • 予算及びプロジェクトのコスト

  • プロジェクト管理の効率化を行い、生産性を最大限に向上させる

以上のことを上手く行うことで、成長を持続させるために必要な資金はほぼ不要になるのです。

また、「適切なソフトウェアを見つけ、セットアップを行うのには時間がかかりますが、一度それが終われば、潜在的に眠っていたアビリティを最大限に引き出すことができるようになります。また、チームの誰もが無駄な時間を費やすことなく、効率的に作業を行うことができるため、スタッフやその他コストを増やす必要もありません。この事実は、多くの組織が実は認識していないことではありますが、私はそれこそが目指す未来と信じています。」とも彼は述べています。

そんな今回は、NXI社がJira・Structure by Tempo・Timesheet by Tempoとこれらのインテグレーションし使用したことでどのように目標達成までこぎ着けたかを紹介をしていきたいと思います。

 

目次

  1. Jira:リモートワークやタスクドリブンコミュニケーションに

  2. Timesheets:データドリブンな意思決定に

  3. Structure:大規模ポートフォリオの可視化と管理を徹底的に行うために

  4. Structure+Timesheetのインテグレーション:請求可能な時間(実作業時間)で報告するために

  5. Jira内の作業を一元化

  6. トレンド:監視ツールの普及
  7. 【まずはここから改善】メールやチャットの盲点をカバー

 

 

Jira:リモートワークやタスクドリブンコミュニケーションに

当初、NXI社は電子メールを使用してのコラボレーションが多く、そのワークフローは混沌としていたがためルサコフ氏は、より良い方法を模索していました。そして彼は、組織のソフトウェアシステム構築の際に、シームレスなリモート連携及びタスク駆動型コミュニケーションの基盤を提供しているAtlassianが最適ではないかと目を付けたのでした。

Jiraは、NXIのサプライヤーと顧客が同じプロジェクト内で作業する方法を提供しています。また、場合によって顧客は独自のプロジェクトで作業ができ、サプライヤーはそのプロジェクトのチケットのクローンを作成できるため、同じループ内で簡単にサポートをしあうことができます。

しかしながら、JiraだけではNXIの本質的な要件を解決することはできず、同社はリソースの割り当て管理や、各プロジェクトにかかった労力分析を行うためのより良い方法としてJiraの拡張機能を必要としていました。

 

 

Timesheets:データドリブンな意思決定に

NXI社は、社員や契約社員が価値の高いアクテビティに時間を時間を費やしているか、組織が効率的な作業を行っているのかを確認することが必要でした。TempoのTimesheetは、従業員が各タスク・プロジェクトに費やした時間を簡単に記録することが可能です。そのためルサコフ氏は、Jiraでタイムトラッキングに関するデータを取得することが可能になります。

またTimesheetは、「このタスク・プロジェクトにどれくらいの時間がかかっているのか?」という重要な質問に対しても解答が可能です。そのためルサコフ氏が抱いている他の疑問にも対応することができるのです。

  • この顧客に対し適切な金額を請求出来ているのか?

  • リソースの費やし方はコストに見合っているか?

  • どのサプライヤーが最も高いパフォーマンスを発揮しているのか?

また、使用感も重要な要素の一つです。例えばNXI社は、顧客向け人事ソフトウェアの導入を行っていますが、この契約ではソフトウェアのエンドユーザーで個別組織と連携しなければなりません。

更にこの人事プロジェクトには、現在60のサブプロジェクトがあり、その数は数百になる見込みになる見通しです。NXI社は主要顧客の代理としてこの作業も行っているため、これらの作業を含む総合的な請求書が必要となり、主要顧客のアカウントに複数プロジェクトが統合されます。

Timesheetはそんな作業を簡略化し、各プロジェクトの作業は、適切なアカウントに割当てられるため正しい請求書の発行が可能になります。つまり、そのアカウントでの全作業時間や、関連従業員全員のデータを含む信頼性のあるデータの作成が可能になるのです。

 

 

Structure:大規模ポートフォリオの可視化と管理を徹底的に行うために

Structureは、従業員が様々な人事ソフトウェアで顧客管理を行うためのソリューションです。マルチプロジェクトのポートフォリオ管理ソリューションとして、Structureはプロジェクトを可視化し、プロジェクトマネージャーやチームリーダーによる管理をサポートします。

例えば、NXIはJiraの階層の内、ストーリーを使用しません。そのため一般的に使用されているストーリーの下にあるエピックの階層がありません。

プロジェクト
 エピック
  タスク
   サブタスク

Structureの柔軟性により、NXIは自分の好きなスタイルでの作業が可能です。また、Structureではプロジェクトマネージャーやリーダーが重要なもののみを閲覧できるように設定することができ、プロジェクトの階層ポートフォリオを1つのビューで確認することができます。

ルサコフ氏は、「そこからタスクやエピックなど、プロジェクトの様々な階層を飛び越えることができます。Jiraでは、1つのボードでは、全エピックを比較することはできますが、5つのタスクを同時に開き全エピックを確認することができず、比較は私が求めているものではありません。そのため私のニーズにコミットするのはStructureだけなのです。」と述べています。

では、その内容を人事の導入契約を例に見ていきましょう。一人のNXI社員が10社のソフトウェア実装のためのプロジェクトを担当するとします。例えば、プロジェクト①ではコミュニケーションに関する要件が多く、プロジェクト②では採用モジュールが必要、プロジェクト③では従業員ランキングに特化したモジュールが必要であるなど様々なバリエーションがありますが、どの顧客に対しても繰り返し行うタスクはたくさん存在します。

このような場合、担当者はテンプレートとなるプロジェクトを作成し、同様の作業を10回繰り返すことで繰り返す必要性のある全作業を迅速にこなすことができます。また、その後の顧客に合わせた微調整も簡単に行えます。

つまりNXIの社員は、これらのプロジェクトを並行して実行し、繰り返されるタスクを処理しつつプロジェクトに合った要件を効率的に把握し実行することが可能なのです。

Structureがなければ、従業員は各プロジェクトに個別に各プロジェクトを比較検討する対応が必要となり非常に手間になります。ルサコフ氏も「ブラウザで10個のタブを開き、それぞれを比較していくのはとても面倒である」と述べています。

Structureでは、データが一つにまとまっており、各レベルごとの顧客対応が可能です。そのためルサコフ氏自身も、1日に数回程度Structureを開き進捗状況を把握するだけで、やるべきタスクの最新情報を取得することができるのです。

さらに「Structureがなければ、この人事プロジェクトは不可能であり、このままJiraを使用し続けるかを考えていたでしょう」とルサコフ氏は述べています。

 

 

Structure+Timesheetのインテグレーション:請求可能な時間(実作業時間)で報告するために

NXI社にとって、プロジェクトにどれくらいの時間を要したのかを把握することが非常に重要です。つまり、時間がどこにどれだけ割かれたかを把握するだけではなく、作業時間の内何時間が請求可能なのかを把握することがより重要であるのです。

TimesheetとStructureは新しいインテグレーション機能であるWork Loggedカラムにより、全プロジェクトで記録された作業時間と請求可能時間の合計へのアクセスが容易になりました。

また、このカラムはStructureのカスタム階層に簡単に追加することができ、エピソードやイニシアチブにまたがる全プロジェクト時間のロールアップが可能です。NXIの場合、ルサコフ氏は全ユーザーの請求可能時間をフルタイムで確認することができます。以前までは、プロジェクト内の時間帯を跨ぐフィルタのしようが必要でしたが、現在はStructureで一度にすべてを確認することが可能です。

また、「ついに、作業時間だけではなく、予算ごとの計画タイムトラッキングも可能になったのです。」とルサコフ氏は述べています。

 

 

Jira内の作業を一元化

電子メールをベースとしたコミュニケーションから始動したNXI社は、今ではほぼ電子メールを使用しない組織となっています。Outlookは使用していますが、Jiraアドオンは電子メールのコンテンツをそのまま各Jira課題に移行させ、コンテキストで確認が取れるようになっています。

NXI社は、Jiraでの作業に慣れているサプライヤーのみと作業を行うため、Jiraは関係管理ソリューションとしても機能しています。またフリーランサーは、Timesheetで時間管理及び請求書の発行を行い、NXI社のチームメンバーはStructureをJiraと連携させて作業を行っています。

ルサコフ氏は、このような組織体制を構築するのに時間を要しましたが、組織規模の維持のため新ツールや機能にも積極的に対応しています。

またルサコフ氏は、「どこにいても効率的に作業や、透明性のあるコミュニケーションを可能にするワークスペースがあり、尚且つ、レポジトリやWikiスペースから簡単に情報の入手も相互接続されているので可能です。またこれらすべてが、従業員数を増やしたり、ベンチャーキャピタルからの資金調達のため莫大な費用を投じることなく有機的に急成長できるチャンスをもたらしており、このソフトウェアがあるからこそ、私たちのような組織が成り立っているのです。」とも述べていました。

Tempoとこの記事で紹介したアプリの詳細は下記よりご確認いただけます。

➡️ Tempo.io

➡️ Timesheets by Tempo

➡️ Structure by Tempo

 

 

トレンド:監視ツールの普及

Gartner の調査によると、従業員を監視するためのツールを使用する雇用主の数はパンデミックが始まってから2倍の60%になり、さらに翌3年以内にはその数値は70%まで引き上がると予想されています。

ただログを残すだけでなく、タスク管理と紐づけて労働時間や割り当ての比率を確認することが必要です。

 

 

メールやチャットの盲点をカバー

mazuha (1)

社内のコミュニケーションを効率化しようとする時に社内のメールを使わずにチャット系のツールでやり取りをしようとする会社は多いのですが、チャット中心に会話が進むために仕様書やタスク管理ツールでコメントが付かなくなるようです。

チャットのやりとりは検索性が低いためテーマや項目別に情報をまとめていないと最新の情報をどこに記入していくのかがわからなくなります。

メールでの情報のやりとりを止める先にコンテンツやタスクに向かってアップデートすることでどの作業を明確にしどれくらい時間を使ったかもトラッキングすることができるようになります。

目的に対して作業を行っていけるように仕事の流れを変えていく必要があると考えます。

 

 

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