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世界中で実践されている時間管理術「ポモドーロ・テクニック」

作成者: Gen|2020/04/29 15:13:57

こんにちは!
Cloud EngineerのGenです。

皆さんは、仕事中の時間管理をどのように行っていますか?

今回は、常に時間と戦っている開発者やCEOなどが実践している時間管理術「ポモドーロ・テクニック」をご紹介したいと思います。

目次

  • イタリア人大学生が生み出した時間管理術「ポモドーロ・テクニック」
  • ポモドーロ・テクニックのやり方
  • 「外的中断」と「内的中断」

イタリア人大学生が生み出した時間管理術「ポモドーロ・テクニック」

ポモドーロテクニックとは?
ポモドーロ=イタリア語で「トマト」という意味です。
トマト型のキッチンタイマーで時間を計っていたことから名前になっているようです。
1980年代、イタリア出身のコンサルタントであるフランチェスコ・シリロ氏が大学生のころに手法を発明しました。
試験勉強に追われているときに焦りでなかなか集中できなかったことから、この手法を編み出すに至ったそうです。(すげぇ…)
概念的には、「タイムボクシング」に当たりますね!
時間制限を設けて、実行タスクを決めることでゾーン(集中状態)に入る環境を作り出します。

ポモドーロ・テクニックのやり方

25分の集中作業+5分の休憩でワンセットとし、繰り返して行います。
※この25分間のセッションを「ポモドーロ・セッション」「1ポモドーロ」と呼んだりします。

ステップ

  1. 完了させたいタスクを決める(タスクの粒度は問わない)
  2. ポモドーロ(トマト型タイマー)を25分にセット
  3. ポモドーロが鳴るまでタスクに取り組む
     ※ポモドーロ中は作業を中断しません、何かしらの用事で中断した場合、
    その時点でポモドーロは終了になります
  4. ポモドーロが鳴ったら、タスクリストに完了したタスクをチェックをつける
  5. 5分間休憩
  6. 4ポモドーロ毎(25分×4回=100分)に長めの休憩をとる
     ※20~30分間がGood!

参考:The Pomodoro Technique®

「外的中断」と「内的中断」

ポモドーロを無効化させてしまう「中断」。中断には大きく分けて2つのパターンがあります。

1つ目は、誰かからの電話や訪問など自分ではどうしようもできない「外的中断」というものです。

外的中断は、集中する時間をあらかじめ「予約」しておくことで外部からの差し込みを防げる可能性が高まります。また、電話やメール、チャットなどの通知を一時的にオフにすることで遮断する時間を作るのも効果的かと思います。

2つ目は、メールの確認や誰かへの連絡など、他の人を気にしてしまって別のことをすることで作業を中断してしまうことを「内的中断」と言われます。内的中断に関しては、作業の優先度付けがうまくできていないかもしれません。タスクの優先度付けができていないと、他のことが気になって集中できなくなってしまいますし、無駄に思考の容量を奪ってしまうことから生産性が落ちてしまいます。完了させるべきタスクを中長期的な目標設定を明確にしたうえで、優先度付けをしていましょう。作業に迷いがなくなれば、時間がたつのがあっという間に感じるでしょう

やってみることが重要!

なかなかうまくいかないかもしれませんが、とにかくやってみることが重要です。いかなる技術や手法を取り入れるうえでも、継続させるためには自分の活動や生活に最適化させていくことが重要です。

ポモドーロ・テクニックの実践者の一人である、起業家のクリス・ウィンフィールド氏はこのように説明しています。彼は、ストイックにポモドーロテクニックを実践しており、週に40ポモドーロ(17時間相当)を行っているそうです。

Give up perfectionism. Just do it anyway. Once you get started actually doing something, you will wind up finishing it. And you’ll typically do a good job. Sometimes the hard part is just getting going, but he stresses that simply getting something down, anything, even if it’s just jibberish, is crucial for your momentum. That's his technique.

完璧主義をあきらめましょう。 とにかくやること。 何かを始めたら、それはいずれ終わります。 そして、あなたもやり遂げることでしょう。 しかし、時に難しい部分となってくるのは続けることです。それでも彼(フランチェスコ・シリロ)が強調しているのは、コツをつかむこと。たとえそれがばかげたものであっても、あなたに推進力を与えるうえで極めて重要である、と。 それこそが彼の「テクニック」なのです。

引用:Trello Blog, How To Pomodoro Your Way To Long-Lasting Productivity

 

集中力を高める方法

ゾーンという言葉がでましたが、集中力を高めるにはどうしたらいいのでしょうか。外的中断と内的中断の話では、多くの場合に問題となるのが内的中断です。ようするに、「心の声」のことです。

 

心の声とは、

 

「この文章は良くないんじゃないか」

「さっきの表現ってどうなのかな」

「こんなことをして、何の意味があるんだろう」

 

とか、たいていの場合は生産性を妨げる声です。

こうした心の声を無視していく必要があります。

 

これは、何かを集中しておこなうときに、とても重要なことです。これまで見聞きした批判の言葉が、自分の内側にかえってくるのです。決して自分が批判したわけではなくとも、誰かから聞いたとか、見かけた言葉が残って、心に浮かんでくることがあります。

 

集中力を高める際にやるべきことは、まずその浮かんでくる言葉を、邪魔してくる心の中の人を追いやることです。イメージとして頭から飛ばしてしまう練習をしましょう。

 

日頃の意思決定力を節約する

さらに、『自分を操る超集中力』(メンタリストDaiGo著)という書籍によりますと、意思決定力を意識して、枯渇していかないようにするのが理想的な状態。これをウィルパワーと呼びます。

 ウィルパワーは前頭葉の一部分に実在し、日常のさまざまな「選択」によって減っていくとされます。よって、すべきことはふたつ。「意思決定力の総量を増やす」と「余計なことに意思決定力を使わない」ことです。

 

とくにできることが後者、意思決定力を不用意につかわないことで、たとえば朝のコンビニで「何を食べようかな~」とうーんと悩んだり、「今日はどのシャツの色がいいかな」と考え込んだり「今日はカフェに寄り道してみようかな」みたいに、あれこれ仕事前に邪心が入ると、意思決定力がどんどん落ちていきます。

しかし、シャツの色を悩むのも、ドリンクで悩むのも、選択の楽しみです。それならば、「仕事の後」にすべきで、意思の力を使い果たさないことが重要なのです。

 

習慣化の力を味方につける

意思の力を使い果たさない、という話が出たところで、具体的に何が必要でしょうか。前項では、たとえば日常のささいな選択・決断は仕事の後にする、などのヒントをお届けしました。たとえば、朝はルーティンにしてみるとか、いかがですか。朝食はヨーグルトとゆでたまごとトーストにオレンジジャム。ネクタイは金曜日は薄いピンクで決まり。そうしたこだわり、ルーティン化は、意思の力を仕事の時間帯まで良い感じのハイレベルに維持してくれます。

 それをいってみると、習慣化の力ということになります。

習慣化は非常に偉大で、大きなことを成し遂げようと思ったら、生活の些事は習慣化して、リズムとテンポを日常にいれることが重要です。

習慣化は、心の安定にもつながります。たとえば、新型コロナウイルス感染症の蔓延で、みんな不安になっていることだろうと思います。しかし、ルーティンを守ることで、その危機的状況を上手に乗り越えられるのです。

 

実際にコロナで命を脅かされなくとも、メディアに触れているだけで不安定が増大する人は多いことでしょう。子供ならなおさらです。しかし、子供の学習ひとつとっても、朝ちゃんと起きて、学習を進め、決まった時間に休みと食事を取るというのはとても大切です。

そうしたきちんとした習慣を持った親子は、心も安定しており、成績も良く、不安に強いという研究も、「自分を操る超集中力」という書籍では紹介されています。

 

まとめ

ポモドーロ・テクニックは、焦って時間に追われ、品質が下がるタイプの人にとっては、導入すべきではないという欠点もあります。しかし、時間のリミットがあることで、生産性が高まり、クオリティも引き上げられる人もいるのは事実です。

 

無敵の時間管理術、というわけにはいきませんが、合う人にとっては非常にオススメのメソッドです。ぜひ、ポモドーロ・テクニックを使って、トマト色になるまで集中力を高めてください(?) 

あわせて、集中力を高めるいくつかの方法もお伝えしました。ウィルパワーと意思決定の話。ルーティンと習慣。さまざまな工夫で、「生まれついてのもの」と思っていたはずの意思決定と集中力が、自分の力でコントロールし、高めていけることを知ることからはじめましょう!心理研究は、さまざまな方法で、自分という人間を上手に客観視して、科学の力で自分を高めていきましょう。

 

それにしても、「ポモドーロ・テクニック」のロゴがかわいいですね!
あと、このトマトのキッチンタイマーが欲しい…

ポモドーロ・テクニック、できるところから実践してみてはいかがでしょうか?仕事にメリハリがなくなってきたなと感じたときに使ってみてもよいかもしれないですね。

今日はこんな感じで!

それでは!

 

出典・参考

The Pomodoro Technique® - proudly developed by Francesco Cirillo | Cirillo Consulting GmbH
https://francescocirillo.com/pages/pomodoro-technique

Trello Blog, How To Pomodoro Your Way To Long-Lasting Productivity
https://blog.trello.com/how-to-pomodoro-your-way-to-productivity