
物事を理解する上で私たちは何かを基準にします。例えば、煙が上がっていれば、そこに火があると推測することができます。このように原因を推測できる目印を「指標」といいます。
こんにちは!Step CoordinatorのGenです。
今回は、最近よく聞く「OKR」について、簡単に説明していきたいと思います!
OKRとはObjectives and Key Results (目標と成果指標 )の略であり、 目標管理フレームワークの一つです。OKRの目標設定は、目標(Objective)と成果指標(Key Result)の2つで構成されます。
OKRはインテルの元 CEO であるアンディ グローブが提唱し、GoogleやTwitterなどがその手法を導入して、世界的な大企業に成長してきました。
例えば「自社製品OOによる収益の成長率を加速させたい」などといった抽象的な目標をたてます。しかし、このままだと何をもって「成長率が加速した」か分からないので、進捗はもちろん達成したかも分からないですよね。
そこで目標の下にマイルストーンとして、「成果指標(Key Results)」を設定するのです。
・1ユーザー当たりの収益率をX%増加させる
・製品の技術サポート体制を整える
・製品をリリースする
成果指標は、 数値などの具体的で測定可能なもので目標の達成度を表します。
これら目標&成果指標でOKRです。(まぁ文字通りですよね笑)
目標はよく「計画的に」実現可能なものを設定するかと思います。しかしOKRは違います。達成できるかどうか分からない程度の高いレベルで設定します。目安としては、60~70% の達成率が理想的であるといわれています。逆に、達成率が100%になってしまう場合は、目標設定レベルが低くもっと高い目標を立てる必要があります。
なぜわざわざ達成できるか分からないレベルで設定する必要があるのか?これは「ストレッチゴール」というもので、自分の可能だと思う目標より高いものを設定することでパフォーマンスやモチベーションを引き上げることを意図しています。(そこでモチベ上がるかは人それぞれかもしれないですが…)
OKRは、会社・チーム・個人それぞれで設定します。会社での目標(OKR)に合わせてチーム、そして個人での目標(OKR)を設定します。
OKRの大きな特徴として「定性的な目標」を軸にしている所といえます。
KPIなどでの目標設定は「~%達成」などと具体的な数値を目標にします。具体的な数値を目標とすると2つの課題が出てきます。
①達成するとそこで終わってしまう
KPIだと100%に達成することを目標とします。つまり、100%に達したらそこで完了としてしまうのです。OKRでは6~70%の達成率となるような達成できるか分からないような目標を立てることで、達成できなくても予想外の成果が出たり、格段に進歩をさせることができます。
②Why(なぜそれをやるのか)が分からなくなる
具体的な数値を目標とするとそこに届かせるためにあらゆる努力をします。しかし、「なぜこの数値(目標)に届かせようとするのか」という方向性を見失ってしまう可能性があります。OKRは定性的な目標を設定した上で成果指標という定量的(具体的)な目標を立てているので、大きな目標に合わせて成果指標を見直したり、途中で変更してもメンバーが方向性を見失うことはありません。つまり、OKRは「意味」を軸に目標設定をしているのです。
また、決められた数値に届かせるために活動していてもモチベーションは上がりません。自分のことと関係がないからです。「~したい」という目標・ビジョンを共有したうえで活動することで、メンバーはマズローの欲求のヒエラルキーでいえば高次欲求である「自己実現の欲求」につながります。人は「なぜ」に動かされるということですね。
WHYを軸に考えるOKRは、アジャイルにもつながるところがありますね。なぜこの製品を作るのか、本当に必要とされているのか、とか。前回お話しした「ストーリー」がまさにそうですね。
さて、今回は「OKRとは何か」、そして「なぜOKRが注目されるのか」という点にフォーカスしてお話してきました。言われてみれば当たり前のことしか言ってないようですが、組織として運用していくのはそう簡単にはいかないのかなと思います。この考え方を理解してもらうこと、そして普及させることが重要です。
今日はこんな感じで!
それでは!
物事を理解する上で私たちは何かを基準にします。例えば、煙が上がっていれば、そこに火があると推測することができます。このように原因を推測できる目印を「指標」といいます。