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ハイブリットワークってなに?導入のメリットとは?

※本ブログはTempo「Hybrid working: what is it & how does it impact work?」を翻訳したものです。内容に相違がある場合は、原文を優先とします。

 

過去2年間で急激に変化を遂げた私たちの働く環境。パンデミックによって加速された不確実性の継続やスキル不足、そしてどこからでも働くことができるという個人の要求に対応するため、多くの組織が探究的にハイブリットワークとその環境管理に関する方針をを採用しています。

Accenture Future of Work Study 2021では、「労働者の大多数(83%)は、ハイブリットワークを好むが、オンサイト・オフサイト問わず様々な要因が生産性を左右する」ことを明らかにしました。同調査では、「高成長企業の63%はすでにどこからでも価値提供ができる体制を整えたワークモデルを確立している」としています。

同様に、ギャラップ社の行った最新のリモートワークの動向に関する世論調査では、「米国の労働者の91%はパンデミック後も、リモートで仕事を行いたいと思っている」「ハイブリットワークが最も好ましい働き方である」と回答しています。

ハイブリットワークには、様々なバリエーションがあります。そのため組織は、ハイブリットワーク環境が従業員のワークバランスなど様々な方法でチームに影響を与える可能性があることを認識する必要があるのです。生産性を最適化し、従業員と企業文化をともに繁栄させるハイブリットワークという働き方を導入することは成功するためには必要不可欠になります。

 

目次

  1. ハイブリットワークとは?

  2. 様々あるハイブリットワークのモデル。違いは?

  3. ハイブリットワーク環境へ移行するメリットとは?

  4. ハイブリットワークは生産性にどう関わるの?

  5. ハイブリットワークが自分の会社に向いているのかを知る方法

  6. まとめ

 

 

ハイブリットワークとは?

home and office (1)ハイブリットワークという考え方は過去2年間で急激に広がりを見せ、バライティに飛んだ様々なワークモデルを網羅できることで知られています。本来のハイブリットワークは、オフィス内でまたはリモート環境での作業を組み合わて働くことで、従業員の能力を引き出すサポートをする役割があります。ただし一部の組織では、週または月次で決められている日数をオフィス内で働く等、オフィス内スケージュールを明確にしたポリシーを提示しているところもあります。

上記に関わらず、ハイブリットワークを成功・持続させるためには作業の生産性だけではなく、社内コラボレーションや、従業員エンゲージメントなど総合的にサポートする必要があります。また、組織がハイブリットワークを導入するにあたってデバイス、コネクション、コラボレーションのセキュリティの確保も重要課題です。新しい企業文化の創造や、リモートワークの状況下でも従業員同士がつながりを感じ尚且つチームの一員であると思わせることを明確化することが大切になります。

 

様々あるハイブリットワークのモデル。違いは?

ハイブリットワークには、経営コンサルタントや、職場・人材及びその他の業界のエキスパートが定義した異なるモデルがいくつかあります。職場における様々な変革についての最新レポートでデロイト社は、「デジタルワークプレイスは、リモートワーカーの主要なワークプレイスとして機能するだけではなく、ハイブリットワーカーとオンサイトワーカーに同時に効果的且つ生産的にサービスを提供する必要がある」と述べています。

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パンデミック発生前に、ハイブリットワーク及びリモートワークは既に一部の組織では実施されていましたが、一部の組織ではハイブリットワークというものは全く新しいものでした。尚、ハイブリットワークのモデルは永久的に持続可能である必要があるため、全レベル・ロールにフィットするポリシーやガイドラインを選定し実装する必要があります。これには、リーダーシップ・エグゼクティブ・ナレッジワーカー・営業チーム・サポートチーム及びスタッフ等、顧客対応チームを含む従業員向けのガイドラインとポリシーを定義することも含まれます。

柔軟性の維持はもちろん、期待度やしっかりとした仕組みを設定しそれを確認するポリシーを作成することが重要です。組織がどのモデルを選択する場合でも、仕組みをしっかりと組み立て、適切に編成し全従業員をサポートしましょう。ハイブリットワーク及び、リモートワークのポリシーを明確化し全従業員と共有することも必要不可欠です。

以下が最も一般的なハイブリットワークモデルの一部になります。

 

リモートファーストモデル

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リモートファーストモデルでは、組織の従業員の大部分がリモート、またはバーチャル環境で仕事をし、地理的な制限なく、どこからでも作業を行えるモデルです。また、このモデルはスキル格差が叫ばれている今でも、企業がどこからでも人材を集め、獲得し、維持できるというメリットがあります。

Incの最新の記事「リモートファースト」と「リモートフレンドリー」の大きな違いでは、従業員にリモートワークをするように促進するか、ただ単にリモートワークを許可するだけかであると解説しています。また、リモートファーストの企業は(オフィスワーカーよりもむしろ)、リモートワーカーを中心にプロセス周りや、システム、文化の構築を行うため、運用面でも大きな違いがあると言っています。

リモートファーストモデルでは、組織を成功へと最適化するために特定のポリシーや、プロセス、手順を導入する必要があります。一早くリモートファーストを採用したGitLab社は、「テスト文化、価値、そしてすべての要素がオフィス勤務が基準となったワークフローでなく、割り当てられた労働力に対して最初に提供されることを保証するワークフローに働きかける計画的で全社規模のアプローチ」が必要であると提唱しています。

バーチャルファーストの職場では、上層部から下層部(特にリーダーシップ)までの全員が理想的にオフィスから離れて作業をしていることが理想であると言っています。

ハイブリットワークやリモートワークを成功させるには、コラボレーションやコミュニケーションなどを含めた最適なデジタルワークプレイスの構築がカギとなります。更にリモートファーストでは、雇用・面接・オンボーディング・指導やトレーニング、評価などの全タスクと従業員に関する案件も対処する必要があります。尚、パンデミック以前はオフィスで仕事をしていた多くの組織がここ2年間でフルリモート化しており、リモートファーストに移行した大企業には、Twitter、Upwork、Shopify、Pinterest、GitLab、BaseCampなどがあります。

 

時々オフィス出社モデル

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時々オフィス出社モデルでは、従業員は主にリモートで作業を行い、時々オフィスへ出社し作業を行うことを意味しています。ただし実際のモデルは企業によって大きく異なる場合もあり、企業は従業員が好みのスタイルで作業が行えます。例えば、一部の組織では従業員は共同作業をする際や、対面でのミーティングの際に月1~2回のみオフィス出社を行います。また別の企業では、従業員がより頻繁にオフィスで働くオプションがあるところもあります。

このモデルは、リモートファーストのモデルとオフィス出社ファーストのモデルの中間地点のソリューションになります。ただし、このモデルは非常に様々な解釈ができるため、各企業は特定のポリシーを設定し、従業員に明確に内容の伝達を行う必要があります。

またこのモデルは、ほとんどの時間をリモートで作業することを好む人にとって、幅の利く柔軟性を提供することができます。Autonomous.aiの記事によると、一部の企業ではこのモデルを採用して、オフィスへの必須出勤日数を設定している場合もあるようです。ハイブリットワークモデルを実装する方法は様々あり、他にも一部企業では、従業員は特定の日(例:隔週の月曜、毎週火曜・木曜など)にオフィスへ出社し作業することを推奨しているところもあります。

 

オフィス出社ファーストモデル

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オフィス出社ファーストのこのモデルでは、企業のオフィスが主要な職場になります。しかし、従業員はリモートでも作業を行うことができます。オフィスファーストのモデルは、柔軟性が多様化する場合があります。

  • オフィスファーストのハイブリットワークのモデルでは、オフィスが優先ワークスペースとして機能します。ただし、従業員はリモートでも作業を行うことができます。企業は、オフィス内の混乱を避けるためオフィスで働く特定のチームを指定することや、残りのチームはリモート出社をさせることもできます。(詳しいリソースはこちら)

 

ハイブリットワーク環境へ移行することのメリットとは?

あらゆる規模の様々な業界の組織は、既にハイブリットワーク環境を導入することのメリットを明確に理解しています。パンデミック初期では、国際的なロックダウンの環境下のため一時的な回避策として導入されたこのモデルは、今では多くの企業にとって恒久的な選択肢のひとつとなりました。特に多くのナレッジワーカーを雇用している企業にとっては、ハイブリットワークのオプションを導入することで、ポジションの補充や特定のスキルセットを持つ人材の確保が容易になることが分かっています。また、ハイブリットワークの環境下で働く機会は今や人事採用においても多くの人材を惹きつける企業魅力のひとつとして確立しました。

従業員に柔軟かつ、幅広いオプションを提供することだけではなく、ハイブリットワークというワークモデルには下記のようなメリットがあります。

 

より良いワークライフバランスを実現する

一部リモートワークが可能なハイブリッドワークを導入した企業で働くと、従業員は仕事と生活のバランスが良くなると感じるようです。より多くの時間を行いたい活動に費やすことができ、セルフケアなどの優先事項を1日の中で柔軟にスケジューリングすることができます。リモートワークやハイブリットワークのオプションは、より柔軟な働き方が必要であるパートタイムの介護士にも役立ちます。

通勤時間の短縮ができる

長時間の通勤がなくなることで従業員のストレスは軽減されます。また、リモートワークで作業した日の方が生産性が高いと感じている人も少なくありません。また、通勤や出張経費の節約も可能です。

チームビルディングの機会が増える

ハイブリットな職場環境では、全く別の場所やオフィスで働いている同僚とのチームビルディングの機会を生み出すことができます。ビデオ会議は、対面コミュニケーションを可能にした最も成功している魅力的なリモートチームビルディングの方法のひとつです。

ハイブリット型の組織では、リモートのみで働いている従業員やチームでも参加できるチームビルディングやメンタリングの機会を意図的に作り出すことが重要になります。

最も生産性の高い時間帯で作業ができる

ハイブリット従業員は自律的且つ、自分に最適な時間帯で柔軟性に富んだ環境下で作業を行えます。そのため、この作業モデルの導入でリモートの従業員は柔軟性を生かし、自分の最適な時間に仕事を行うことができるようになります。ハイブリットワークは対面コラボレーションとリモートワークでのアクティビティをバランスよく組み合わせることを可能にするのです。

その他メリット

  • 人材を惹きつける

    • 過去2年間での主な教訓のひとつに、人々は自分の働く場所と方法を選択できることを望んでいるということがあげられます。デロイト社の行った最新の世界的な調査によると、「世界中の調査対象者の半数以上(54%)は、働く場所と時間に何かしらの柔軟性がなければCovid-19のパンデミック後に仕事を辞めることを検討する」と回答しています。ハイブリットワークを選択することで組織はより多くのスキルを持った人材を確保することが可能になります。また、リモートワークを利用することで特定の地域に縛られることなく、どこからでも人事採用が可能になるのです。

  • 企業のコスト削減

    • 企業はリモートへの移行を部分的に行った場合でも、オフィススペースや不動産の予算を削減することができます。また、オフィススペースを少なくすることで他の諸経費も削減できます。

  • サステナビリティをサポート

 

ハイブリットワークは生産性にどう関わるの?

従業員は様々な理由によりハイブリットワークを高く評価しています。アクセンチュア社は、「ハイブリットワークには両方の良いとこ取りができる」と述べています。Covid-19でハイブリットワークモデルを採用した人たちは、メンタルヘルスもよく、仕事上の関係も強くNet Better Off(正味幸福度の向上)を感じる傾向が強く、また完全オンサイトで働く人やフルリモートワークを行うする人に比べ燃え尽き症候群の経験も少ないのです。love love (1)
ハイブリットワークやリモートワークのオプションは、個人が自身のスケジュールをより容易にコントールでき、どこからでも作業ができるため、ここ数年多くの人々が受け入れ始めているデジタルノマドのライフスタイルのコンセプトを支えています。全体として、多くの人がどこにいても仕事ができる方がストレスが少ないと感じており、ストレスが少ないということは一般的に生産性が高いことを意味しています。また、リモートワーカーはチームメンバーがどこにいてもコラボレーションできる革新的な方法を確立しています。

ハイブリットワーク環境から十分なメリットと恩恵を受けるために、組織は成功のための明確且つ、詳細なガイドラインの作成が必要です。

 

ハイブリットワークモデル導入方法

組織はハイブリットワークモデルのガイドラインを作成・厳守し、その手順や環境に対する事柄を従業員に明確に伝える責任があります。

効果的且つ成功を収めるためには、ハイブリットモデルは次の特性を備えている必要があります。

  • 包括的で柔軟性があり、公平であること

  • リーダーシップ・ダウンで始まるハイブリットな職場文化を受け入れること

  • 全ワーカーにとって最高のエクスペリエンスを提供するために先進的なテクノロジーを駆使し、デジタルワークプレイスを安全な場所にすること

これらのパラメーターを念頭におき、組織は下記ステップより従業員とビジネスのニーズを満たすハイブリットワークモデルを作成し、導入しましょう。

 

ステップ1:従業員のニーズを知る

employees企業は従業員の好みやニーズを考慮する必要があります。従業員の声に耳を傾けないままでは、より柔軟性の高いハイブリットワークポリシーを採用している他企業へ従業員が流失しかねません。

企業はまた、従業員をフルサポートし全従業員が最適に過ごすことができるよう環境を整える責任があります。これは、従業員に適切で高品質なテクノロジーやセキュリティを提供することも含み、ハイブリットワークモデルが全従業員にとって最適であるかを確認するためのサポートやテクノロジーの提供も必須です。

ステップ2:明確なポリシーと手順を作成する

docs企業はハイブリットモデルを1つ使用するか、複数のモデルを組合せて使用するかを決めることになるでしょう。どのモデルを使用するにしても、企業は従業員にポリシーや予定している内容を明確に伝達する必要があります。もしそのモデルが社内での活動を必要とする場合、モデルに柔軟性を持たせることを検討することがいいかもしれません。

CPO Magazine社は、リモートワーカーのサイバーセキュリティについて「セキュリティに関する手続きはハイブリットワークモデルの一部である必要がある」と述べています。例えば、多くの企業ではどこで働いているかに関わらず、全従業員にゼロトラストセキュリティツールを導入しています。企業には、顧客情報・ID・コンテンツ・その他の情報と同様に、内部データや従業員及び顧客データ・を保護する責任があります。

ステップ3:オフィス内コミュニケーションを容易にする

video mtgハイブリットワークの環境下で従業員は、チームやリーダーとコラボレーション、コミュニケーションをとるためのあらゆる方法や機会が必要です。そのため企業は、チームミーティングやトレーニングのためのビデオ会議による対面での話し合いを容易にできるテクノロジーを実装する必要があります。ここでは、SlackやMicrosoft Teamsなどを含む他ツールとの統合や、共有カレンダーや計画のオプションを提供するテクノロジーソリューションを選択することが最善といえます。また、リモートワーカーはハイブリットやオフィス出勤者と繋がりを感じられる状態、そして同様の機会を常に持っている状態にするということも非常に重要です。

ステップ4:ハイブリットワークモデルについてのトレーニングを従業員に行う

training-2新入社員であっても、リモートまたはハイブリットワークが初めての人であっても全従業員は、自分たちが職場で体験することは非常に効果的であり魅力にあふれ、生産的であるようトレーニングを受けるべきです。一部の革新的な企業では、オンボーディングプログラムを作成し、現在の従業員にリモートワークやハイブリットワークを成功させるためのベストプラクティスの紹介をしています。

ステップ5:従業員が成功するために必要なツールの確保を行う

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全従業員がデジタルワークプレイステクノロジーの使用方法を正確に理解していることを、確認することがまず重要です。企業は、デバイス、デジタルツール、その他テクノロジーソリューションなどデジタルワークプレイスの成功に必要なものがすべて導入されているかをしっかり確認する責任があります。また、リモート従業員も同様のソリューションを利用できるようにする必要もあります。

 

ハイブリットワークが自分の会社に向いているのかを知る方法

今日では様々な規模の組織が、ハイブリットワークを組織内で採用しています。ただし特定のモデルでは、他の組織よりも他の組織でうまく機能する場合もあります。また、ナレッジワーカーを多く雇用する業界ではパンデミック以前からリモートファーストのハイブリットワークモデルが採用導入されていました。

しかしリモートワークを一時的なソリューションとして捉えていた企業でも、企業や労働者にとってのメリットを無視することはできません。多くの企業で人材不足が叫ばれる中で企業は、競争力を維持し人材確保を行うためにハイブリットワークという選択肢を提示する必要がある場合もあります。これは、変化していくワークモデルに適用にていくことを意味しています。Salesforce社は、「10社のうち、9社がハイブリットワークの導入計画を行っている今日のビジネス環境下では、これまでのプロセスやツール(対面での会議や、全社的なメール、オフサイト戦略など)をも見直し、デジタル時代に適用させる必要がある」と警鐘を鳴らしています。

 

まとめ

私たちの働き方はおそらく今後も変化を伴います。現段階で最も優れていると言えるハイブリットワークでは、従業員に柔軟性を与え、今日の状況下においても様々な方法で作業やコラボレーションを行う機会を与えます。

ハイブリットワークの実装を考えている企業は、従業員のワークライフバランスや、リモートワーク下でも従業員のサポートを行うことを徹底する必要があります。どこで働いていたとしても、従業員エンゲージメントや、フィードバック、人事評価やその他の良い機会を受け入れることを中心とした職場環境にしていくことが必要になるでしょう。

 

最後に

ハイブリットワークについて今回は翻訳紹介をしましたが、実際INNOOVでも国内メンバーは、ハイブリットワークモデルを導入し作業を行っています。海外メンバーは海外からのフルリモートで、またINNOOVではワーケションの実践をしたメンバーもいるなど色々な働き方で価値提供をしています。

様々な働き方ある中で自分や企業にとって最善の働き方を確立していくことで生み出せる価値や生産性が何倍にも倍増するのではないでしょうか?

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